本文へスキップ

TEL.029-288-3330

〒311-4311 茨城県東茨城郡城里町増井1319

新刊新刊

 

 

表紙絵・落羽松  久家二三子

明窓10句

逢瀬より待つ間は長し桜咲く       城間芙美子
大和絵は綻びつづけ朧の夜        冨田 文博  
草笛の力を抜けば鳴りにけり       西野たけし
水張田ぐつと支へる畦であり       谷村 安子
親なくて子もなくてただこどもの日    菊池久美子
水に顔ぬつと近づけ田を植うる      吉田 淑子
父情とはたとへば高き椎の花       秋元大吉郎
柿の花呼ばれもせぬに振り返り      中村  恵
九十年生きて落花の中にをり       林 美恵子
新しき緑の中へ退院す          小林 悦子



さきがけ30 

白鳥を抱きしことも春の夢         岡崎 桂子
蝶のごと乗り継ぐ少女春休         斧田 綾子
野火煙もえ殻の降る街に住む         五十嵐暢子
初蝶もまたそよ風の一部分          國兼 瀧男
日も風も祝へり蝶の誕生日          藤井美智子
花筏流れゆく先不安なり          小田かをり
踏青や全速力は過去のこと          風間 純子
真ん中といふ安心や春の月         塚本 仲治
掌に余る莢豌豆の緑なり          田仲 昌子
冷奴きれいな息のまま戻る         篠田たもつ
桜とはこんなに突如咲くものか       森山 朗子
水張田ぽとりぽとりと星生れ        城間芙美子
まつすぐでなければならぬ薯植うる     池内 雅一
母なれば脇目も振らず夏燕         佐藤 千珠
襖絵のやうな牡丹へ風のきし        篠原ノリ子

                            初燕柱ばかりの魚市場         福井 史郎
うれしくてななめにかぶり春帽子    谷中 鈴子
水満ちて植田千枚迫り上がる      蓮井 崇男
ゆつくりと月欠けてゆく花の闇     兼子 光枝
三角も四角も巣箱小鳥村        三浦香都子
青芒利根川下流わが生地        坂本 正夫
鳶の輪の真ん中にわれ聖五月      伊藤 晴英
動き出しさうな亀岩卯波寄す      福井 隆子
ピンセットの二股ひらく豆の花     石堂摩夜子
くるくると流れに乗れぬ花筏      菊池久美子
苗木市蝶も一緒に連れて来し      荒蒔 信昌
愉しくて帰りてどつと花疲       楠山 洋子
筍の土押し割つて無傷なり       今瀬 一博
燕飛ぶ棚田の谷の深さかな       成井  侃
荒風は望むところぞ鯉幟        千本 裕子     

対岸

〒311-4311
茨城県東茨城郡城里町増井1319
TEL 029-288-3330
FAX 029-288-3330